AKAI MPK Mini Play をドアップで撮ってみた図。

MIDIキーボード・コントローラー、MPK Mini Play をドアップで撮ってみた図。

現物を触って叩いてわかった使い方や感想を書きました。疑問の解消にお役立てください。全文で約13,000文字。原稿用紙33枚分あります。

鍵盤の深さはピアノと同じ10mmです

ネット上にまともな情報が少なくて詳細がよくわからないのに購入に踏み切れた理由はズバリ見た目です(笑)

AKAI MPK Mini Play をつないでみた図

MPK Mini Play をつないでみた図

私が初めて手に入れたシンセサイザーが CASIOカシオ の CZ-101だったこともあり、ミニ鍵盤ケンバンが好きなのでまさにドストライクです。タブレットPCくらいの小面積なのもいです。

AKAIアカイ professionalプロフェッショナル MPK mini playエムピーケー ミニ プレイ の鍵盤は、ちまたの評判どおりバネっぽい弾力があります。
高級機のように付け根は金属で支えてます!みたいなシッカリ剛性感はなく、ややフニャっとしたオモチャ風味です。

本体の軽さ450gですものねー。あちこち軽薄けーはくなのはむしろ歓迎すべき要素ととらえます。

ヤワな印象ですが指で軽く横にクイクイッっとしてもズレて見た目が悪くなるようなことは起きず、大丈夫でした。

MPK Mini Playを分解した図はこの記事の最後の方にて記載しております。

MPK mini play の白鍵盤を押し下げられる深さは10mmでした

MPK mini play の白鍵盤を、定規を当てつつ押してみました。深さ10mmでした。ちなみに押している指は私の中指です。英語でいうとMiddle(Long・Tail) finger 。意外と知らない。

沈み込み幅はミニ鍵盤にしては深く、普通のピアノと同じ10mmです。
鍵盤の戻りは深さのせいか遅く感じます。

白鍵盤の先っちょの裏側は削ってあるのですが、油断すると指の側面が隣の白鍵盤の下で少し擦れるのはマイナス点です。(※ サンドペーパーで磨いて改善しました。最終章付近で解説)

ヴェロシティー(解説:Velocityヴェラァシティ。 鍵盤を押す速度。0から127の値を取る。0はOFF命令)の緩急による音量変化は付けやすく、特に真ん中辺は素直な反応でいいと思います。けっこう狙った音量を出せます。10mmという深いストロークが精度をうんでいるのでしょうか。

ヴェロシティー 80以上を出そうとするあたりから打鍵の物理的な衝突音がし始めます。勢いをつけて指を放すとプラスチッキーな振動音が出ちゃうこともあるし、人によっては気になるかも。高いシンセでもパコパコ鳴ったりするのでしょーがないですね。

ドラムパッドの静音性の実現と鍵盤のヴェロシティー 88以上の扱いについては次章とそのまた次章にて説明いたしますので、勘案して評価なされるといいと思います。

鍵盤のタッチに関しては価格クラス相応という評価になります。

ドラムパッドの真価は「オして知るべし」

叩くのではなく、指をパッドから放さず「押す」と面白い利点がありました。

※ 注釈:「押す」と書くと誤解を与えそうですが、「押し込む」ことはできません。つまり「アフタータッチ/チャンネルプレッシャー」機能ではないです。

パッドから指を放さないでフンフンッと猫が指圧するかのようなプッシュでヴェロシティーを1~127まで出せる新感覚。(猫と暮らしたことが無いとわからない例えかも)

机をトントンするみたいにストロークを付けて指ドラムをしたくなるのが人情ですが、そこを抑えてフンフンッと押すと「アッ、この使い方でもイケるんだ⁈」と、なります。

ドラムパッドを叩くのではなく押す図

ドラムパッドを叩くのではなく押す図

「超静音なのに強弱をつけたプレイができる」のは、壁の薄いことが多い日本の住宅事情だとけっこうなセールスポイントになると愚考します。

近年は静音マウスを売るメーカーが増えてますし、せっかくの長所なんだからここもアピールすればいいのにネ。

※ ストロークのある指ドラム奏法で叩くと普通にカタカタドンタン音がするのでご注意を。
静かなのはあくまでもプッシュ奏法をしたときだけですよ~と念を押させていただきます。

分解能について調べました

ピッチベンドの細かさ

ロシアの人が動画でドアップで映してくれていたのでピッチベンドが7bit+7bitの情報らしいのはコマ送りにて判明し、購入前に安心できたので助かりました。
-8192 ~ +8191の16384段階すべては送信されず、ピッチベンドに割り当てたスティックを超ゆっくり動かすと5つ置きくらいでした。ザックリと個人的な価値観で評価すると、MIDIデータ落ちや飛び飛びになるのは想定の範囲内なのでOKです。

上記はCakewalkケークウォークで確認しました。受信するソフトウェアが違うと数値が変わる可能性も無きにしもあらず。(バッファして遅延再生するよりリアルタイムを優先して勝手にデータを間引きする可能性。)

もしかしなくとも自分のほうが異端者なので、メタ言語的アプローチを試みます

商人的おためごかしの表記では無い、現実に影響を及ぼす有効な分解能(ビット数)の日本語情報というのはこの機種に限らずなかなか見つかりません。

「MIDI pitch bend bit resolusion」などと英文サイトを検索してもかんばしくなく…

製品のデータシートである『MIDIインプリメンテーションチャート』にもこの内訳を書く義務はないわけですが、今の時代、有志の情報を集めた一覧くらいありそうなものだと勝手に妄想していただけに寂しいです。DTM界からヲタ成分が抜け落ちてしまったのでしょうか。

資料不足により・・・

実分解能(有効ビット数)が仮に12bitとすると4096段階…これを今のシンセ業界は細かいと取るか荒いと取るのか、昨今の音楽事情に欠落のある浦島太郎の私には判別がつきません。
ウン十年前はピッチホイールの有効ビット数が6bitの64段階しかないハードシンセなんていうのもありましたが、現代(2019年)の平均水準が不明なのでコメントに困ります(けっこう周りに気を使ってる自分に苦笑)
ちょっとこの辺は今後も情報収集が必要みたいです。メモメモ。

あ、この私見は世間的に変態とかアウトサイダーかもしれないとおもんばかり、機転を利かせて(w)別枠にしましたが変態は好きです。むしろ変態でなければ存在価値が無いと中学生のころから主張して気持ち悪がられるくらいの変態愛好家です。変態は保護されるべきです。

変態と書いてユニークと読みます。みんなで健全で節度ある変態ユニークを心がけましょう。(あなたはこれを読んだ後に記憶を失います。節度バランスです)

ヴェロシティー

分解能は「ドラムパッド」の方が細かいです。1ステップずつ127段階きっちりあるのを確認。

「鍵盤」部分は残念ながら127段階出ていないようです。下の方だと1つずつ増えるのに、88から6~7つ置きになりました。

⇩鍵盤を押して出たヴェロシティーの数値。

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、40、41、42、43.45、46、47、48、50、51、52、53、55、56、57、58、60、61、62、63、65、66、67、68、70、71、72、73、74、75、76、77、78、80、81、82、83、85、86、87、88、94、101、107、114、120、127を確認。

くっ、なんどやっても39、44、49、54、59、64、69、79、84が出ません。付近の数字は出るのですが絶妙に飛ばされます。ゲームみたいでちょっと楽しくなりました。
4と9が出ないとは縁起でもかついでるんですかと問いたくなりますが、こういう仕様のようです。

強打する帯域の実態を脳で理解するために、弱いところの解像度を無視して便宜的に7で割ると約18段階に相当します。

むかーし昔に私が使っていたドラムマシンにヴェロシティーが15段階しかないのがありまして、ヴェロシティー 127と119の音量差が耳で聞いて分かってしまうのが悩みの種でした。

音源の種類とそのヴォリウムのカーブにもよるという前置きは必要ですが、音楽をたしなんでいる人にはバレます。

「あ、このままだとマズイのでは?」😱

そこで解決策。「鍵盤」のヴェロシティーは88から上が六段階しかないのを念頭に置いて midiCurve のような MIDIフィルターツールで数値が大きくなるほど圧縮する感じでヴェロシティーカーブを調整すると、よりフィットするでしょう。

具体的には、
88、94、101、107、114、120、127 を
115、117、119、121、123、125、127 に置換して変化をなだらかにしたりしてみます。

フリーソフトの midiCurve でヴェロシティー88~127を115~127へ置換させる設定の図

フリーソフトの midiCurve でヴェロシティー88~127を115~127へ置換させる設定の図

80くらいの弱さでちょこちょこ弾くのが気持ちいい気もするので、場合によってはザックリ40くらい上げ底して使うのもいいかもしれません。一番鳴りのいい帯域を活かすみたいな発想で。

というか、強打時に本体から出る衝突音も考慮すると80超えあたりをピークに想定している節もある?

なぜこういうテーブルにしたのか謎なのでAKAIさんに聞いてみたいかも。

もしかすると私が知らないだけで本体側でのカーブ調整方法があるのだろうか。まっ、困ってないので後回しで(笑)

ドラムパッドと鍵盤にそれぞれ別のMIDIチャンネルを割り当て可能

地味ですがありがたく、助かる機能です。

他社(KORG)製品で例えるなら「nanoPAD」と「nanoKEY」が一度に手に入るか片方ゴミになるかくらいの違いがありますからね。

MPK_mini_play_Drumpads_and_Keys

MPK mini play のドラムパッドと鍵盤の図

廉価だからと省略されかねない機能だけに、良かった良かったーと拍手。

ちなみにMIDIチャンネルやノート番号その他のセッティングはMPK mini play Favorite Editorというソフトウェアを使って行い、どのセットを使うかの呼び出しは FAVORITESボタン + 任意の番号のドラムパッド を押すことで行います。(詳しくは後述)

MIDIマルチティンバー音源としては実用未満。

結論を先に書きますと、MIDI 1chは好きな音色を指定できますが、それ以外はすべてピアノ音色。早い話がマルチ音源としては使い物になりません。さらに、後述するS/N比が優れない問題が追い打ちをかけます。音色自体は定番で良いのですけれどね。

マルチティンバー( = 一台で複数の音色をチャンネルを分けて同時に鳴らせる機能)が当たり前だという先入観があったので「無い」ことに気づけなかった。これはきちんと調べなかった自分の手落ちです。

もっとも、ソフト音源全盛の現在、内蔵音源に関してはポータトーンのようなオモチャっぽい軽いノリの役割を期待しているので個人的にはOKです。

長所も書いておきますと、アタックタイムを速くするとプラック音が聞こえるようになり、音のバリエーションが増えるなど、工夫が見られます。これはツマミをグリグリ回さないとわからないので、いろいろ試してみましょう。

それと、リリースタイムを調整できるのも好いですね。(世の中にあるプリセット音色はハッタリを利かせるためかリリースが無駄に長いのが多いと感じます。私の気のせいでしょうか?)

MPK_mini_play_Looking_down_from_the_right

MPK mini play を右斜め上から見下ろした図

ふたたび短所ですが、プログラムチェンジ(= 音色切り替え宣言)およびプログラムナンバー(=音色番号)を送信できません。
また、MPK mini play からの送信MIDIチャンネルを変更するには、付属の編集ソフト『MPK mini play Favorite Editor』を使って FAVORITES というパッチに事前に登録する必要がある。
パッチに登録できるのは8つまでなので、事実上、MIDI 8チャンネル分しかすぐには変更できないというシバリができちゃいます。まぁ今は MIDI Ch1 のみで使ってる人も多いようなので些細なことかもしれませんが。

一番使いたかったMIDI CCのツマミがあるのでバッチリOKなのですが、「これで善しとしていいの?」という疑念がちょっぴり残らないでもない。
(おそらくやろうと思えばほとんどのMIDIデータを扱えるのにわざと削ったのではなかろうかと思えるので。アルペジエーターのボタンをMIDIメニューの選択に回せば…MIDI自体は超シンプルなので、ここまで実装したならバイナリ送れるだけでいいのに…とかですね。ブツブツ)

まぁ一万円クラスの製品に無茶言うなと言われたらそれまでですけれど。(苦笑)

撒き散らされたMIDIインプリメンテーションチャートの上にそびえ立つMPK mini play の図

撒き散らされたMIDIインプリメンテーションチャートを踏みつけるMPK mini play の図?

MIDIインプリメンテーションチャートがマニュアルにも記載されないのは若干の作為を感じないでもないので、できれば公開していただけるとありがたいですね。

あ、製品自体に不満はないですよ。価格と役割を考えればこういう着地点なのかなーという印象です。
要望や提案したいことは山ほどありますけれども(笑)

他社製品も同様の傾向なのかは少し興味がわきました。

サスティン端子と自作サスティン・スイッチ

標準プラグを改造して、サスティン・ペダルならぬ即席サスティン・スイッチを作って実験しました。

自作サスティン・スイッチ カッコワライというべき代物シロモノなのはご愛敬。

こんなゴミを繋いでも MPK mini play さんが立派にサスティン・ペダルと同じMIDI信号を送ってくれます。つかえりゃいーんですよつかえりゃ(w)

ジャック型サスティン・スイッチをONにした図

プラグ型サスティン・スイッチをONにした図

サスティンペダルには購入時に注意し、区別するべき種類タイプがありますが、MPK mini play に合うのは開放(非導通・スイッチオフ)がノーマルのタイプです。

俗にいう「ノーマルオープン」です。切断した状態が通常待機状態で、よっこらしょと人力でショートさせた状態にするとサスティ~ンONになるものです。

なおかつ、踏んでいる間のみスイッチが入る「モメンタリMomentary タイプType」であるというのもサスティンペダルの要件ですね。ついでに豆知識を書くと、踏むたびにON-OFFが切り替わるのは「オルタネイトAlternate タイプType」です。

写真の通り、+とーを接触させるとCC64の127を送信し、離さない限りサスティン・オンを維持できます。(16進数で書くと B0 40 7F)
離すとそれがトリガーになってあらためてCC64の0を送信するのでサスティン・オフになります。(16進数で書くと B0 40 00)

ペダルを買うほどじゃなくともCC64の制御にたまに使いたいなーって人は、簡単に作れるのでどうぞ(笑)

作り方はギターのシールドケーブルの標準プラグの中身の線を残したままちょん切っただけです。
壊れたヘッドホンのプラグでも何でもいいと思います。
アルミホイルでショートさせてもいいし、壊れたエフェクターボックスのガワだけ利用してもいいしアイデア次第で。

本体のジョイスティックやつまみにもサスティン(= ダンパー)を割り当てはできるのですがCCの座席がもったいないですからね。

余談ですが、上の写真に写っている OLED(Organic LED Display)は新品購入時の透明保護シートが貼りっぱなしなのでちょっと見栄えが悪いですね。
たぶん保護フィルムを剥がしたらツルピカだと思います。まだしばらくは剥がさないつもりです(w
このモノクロディスプレイめちゃ小さいのにかなりの文字数を表示できていてビックリです。

ヘッドホン出力とノイズ

AKAI MPK mini play の背面の図

AKAI MPK mini play の背面の図。画面中央がヘッドホン用ステレオミニジャックです。

結論を先に書いておくと、USBを外して電池駆動で直出しだとかなり良好。USBを接続していると音声にノイズが混入していきなりS/N比が悪くなります。

スピーカーモードだと気が付かないのですが、ヘッドホンを挿すとサーッというノイズが聞こえます。
(※インピーダンスによるのかノイズがあまり聞こえないヘッドホンもありました。手持ちのスマホ用はなぜか全滅。)

ざっくりピークメーターやスペアナを見ただけですが測定してみました。

※ 一応予防線を張っておくと、環境が変わればノイズも違うかもしれませんので、あくまでご参考までにどうぞ。

  • USBハブ経由の電源の場合、ピアノ音色を強打して0dbに届く状態で ー44~ ー50dbの不定期プチプチ電源ノイズ+ヒスノイズ。
  • MPK Mini Play がバッテリー駆動 + AIF(G2.1u)がUSB給電の場合、ピアノ音色を強打して0dbに届く状態で ー60dbのヒスノイズ系フロアノイズ。
  • MPK Mini Play とAIF(G2.1u)の両方をバッテリーにして、USBケーブルを外す(←この場合MIDI機能は使用不可)、-72dbがピーク。RMSで-85db。(←2020-04-20 追記)

DTMではずっとUSBケーブルを使うでしょうから、実用上はおおざっぱに-60db程度のS/N比ですね。

MIDIケーブルを外してバッテリー駆動で音声を出力するという条件ならピーク-72db、RMSで-85dbでした。これならステージでも演奏に使えますが、USB繋がないとか条件が厳しいです(苦笑)

ノートPCもバッテリー駆動なら…と思わなくもありませんが、その状態でDTMをやるとは思えないし、キリがないのでやめました。

AIF(G2.1u)がUSB給電の場合のグラフだとこんな風になりました。↓

MPK Mini Playのノイズと出音の比較

MPK Mini Playのノイズと出音のグラフ ↑ ※AIF(G2.1u)がUSB給電の場合

MPK mini play 本体の VOLUME ツマミの位置に関係なくノイズが常に一定量出ているのが特徴です。

もし音源として使うならば、すべて電池駆動で最大音量で送って、受け手側で下げ調整、ノイズサプレッサーなりリダクションなりをかますとかなり良くなるかと。

(ついでに光るギターEZ-EGも測ってみると、-50~ー60dbでした。これのノイズはVolツマミに多少比例。電池に変えても)

まぁこんな有様なので、これらにマルチティンバー機能がついていてもしょーもない訳ですよ。ハイ(w

『MPK mini play Favorite Editor』 をダウンロード

名前の通り、FAVORITES ボタンで選べるセット内容を編集するソフトウェアです。
本体の機能を100%活用するためには必須なのでダウンロードしておきましょう。
他の添付ソフトは放置でもかまいませんが、このソフトだけは重要です。

ダウンロードはAKAI公式サイトの🔗 MPK Mini Play のページ へ飛んで、メニューの DOWNLOADS をクリック。(2019-09時点のバージョンは 1.0.2)

インストールしたプログラムの本体は、
C:\Program Files (x86)\Akai Professional\MPK mini play Favorite Editor
フォルダーに入ります。
それをUSBメモリなどにコピーして単体で起動できましたので、ポータブル環境を構築している人は抜き出しておくといいでしょう。

使用上の注意点は、排他利用という点ですね。MPK mini play 本体を DAW のMIDIポートにつないだ状態だと『MPK mini play Favorite Editor』とやりとりできません。

MPK mini play 本体メモリには八つまで編集結果を記録でき、 FAVORITESボタン + 任意の番号のドラムパッド を押すことで呼び出します。

~ ここから10行くらいは重箱の隅をつつくような余談です。~

説明書では『MPK mini play Favorite Editor』ではなく『MPK mini play Editor』になっています。このためページ内検索に引っかからず、一か所マッチしたと思ったら公式サイトのくせにリンク切れだったりで、一時間近く探し回ってひどい目にあいました。(苦笑)

あと、日本語のマニュアルでは商標名の都合なのか(?)ジョグダイヤル・スピードダイアルに相当する機能が「エンコーダ・ノブ」と書かれています。

ちなみに英語のマニュアルでは「Selectorセレクター Knobノブ」と、そのツマミの機能を的確に名称にした、賛同できる名前になってます。

特定の技術畑の人には通じるのかもしれませんが、「エンコーダ」で回転軸での相対移動値を示せる「ロータリ・エンコーダ」と理解する奇特な日本のミュージシャンは少ないでしょう。

エンコーダではなくエンコーダとなっている(JISにより語尾に長音を付けないというアレです。)ところも、何かいろいろドラマチックな妄想を掻き立てます。

添付ソフトウェアについて

さてさて、まだ添付ソフトウェア(ファイルサイズ合計4GB)のおたのしみが残っています。

正直言って場所も手続きも分かりにくいです。オマケソフトだし、よく分かんないからもういいやって放置した人もいるのではないかと想像できるくらいです(苦笑)

🔗 AKAIの海外公式サイトSIGN INサインイン した後に、右上の自分の登録名をクリックして MY ACCOUNTマイアカウント をクリックし、Myマイ Registeredレジスタード Productsプロダクツをクリックすると、各ソフトウェアのリンクやシリアルナンバーがあります。

AKAI公式ページにサインインしてソフトウェアを入手

AKAI公式ページにサインインしてソフトウェアを入手

一部のソフトは古いままなので最新版へのリンクも貼っておきますね。

🔗 Hybrid 3 最新版ダウンロードページへのリンク ※2020-06現在、AKAIのリンクよりもこちらの方が新しいバージョンでした。

AIR Music Technologyエア ミュージック テクノロジー 社製の『Hybrid 3ハイブリドゥ スリィー』は音色のプリセットが多いのでシンセに詳しくなくても楽しめるんじゃないかと思います。右上の音色名か矢印をクリックしてプリセットを切り替え。

AIR Music Technology Hybrid 3

AIR Music Technology Hybrid 3

初めて自分で音色を作ろうって人には高機能すぎるシンセかも。
エンベロープもADSRではなくAD1D2SRという変則ですし、切り替えないと視認できないパラメーターも多いので。
シンセのことをこれから学習したい人にはフリーの SynisterHELMヘルム という別の音源を奨めておきます。

Hybrit 3 の追加の無料プリセットへのご案内

Plugin Boutiqueプラグイン ブゥーティーク という通販(ダウンロード販売)サイトでHybrit 3を検索すると、FREEの音色プリセットがあります。
これを書いた2019-09時点では『Fresh Energy』『E-lec-tro Waves』『Tone Color』の三タイトル合計431音色が FREE でした。せっかくなのでダウンロードさせていただきましょう。

↓ リンク先の内容が変わっていなければ一番下のほうにあると思います。↓
🔗 https://www.pluginboutique.com/meta_product/1-Instruments/4-Synth/2503-Hybrid-3-Expansions

要会員登録ですが、無料や激安キャンペーンをやることでも有名なサイトなので遅かれ早かれお世話になるでしょうから、まだの人はこの機会に登録を済ませちゃいましょう。

「iLok License Manager」について

iLokアイロック Licenseライセンス Managerマネージャー」という認証システムが曲者なので少し説明を書いておきます。

PCを買い替えたりする前には「iLok License Manager」を起動して「Deactivateディアークテベイト(無効化)」しておきましょう。
同じPCでも再インストールして名前を変更しただけでグレーアウトした残骸を消せない鬼畜仕様だったので要注意。

WindowsからiLokをアンインストールするときは「アプリと機能」から「PACE License Support 64」を選びます。
PACEという会社がiLokを作っていると知らなければアンインストールもままならないイヂワルさんです。
せめて iLock (PACE) License ~とか最後尾に社名を付けるとかにすれば人間に優しくなったのに。

サービスに常駐するので、気に入らないとか何らかの事情で一時停止するには「コンピューターの管理」→「サービス」→「PASE License Services」をダブルクリックして「停止」させ、スタートアップの種類を「手動」とかに変更します。当然ながらHybrit 3 を含むソフトウェアはiLokを再び稼働させるまで起動できなくなります。

iLok は古参でDTM界では未だに有名なので諦めて付き合いましょ~。(棒)

心にひっかかって音楽をつまらなくする不愉快な存在なので忘れるようにつとめるのですが、ほんとうに忘れると大変なことになるワナが待っているので始末が悪いです。他の業界のソフトのように人類に優しいアクチベーションへの移行を望みます。まぁiLokが好きな人もいるので大きな声で言えないのですが。

MPC Essentials』もインストールはしたものの、ちょっと打ち込んで遊んだだけなので特に語れません。

自分の趣味嗜好の問題なのですが、ループシーケンサーや露骨なアルペジエーターをどうも避けてしまうというか、何となく手が出ません。MPK mini play 本体にも実装されてますがご愛敬。

本体内蔵のアルペジエーターは音色試聴用にMIDIを鳴りっぱなしにするのに便利です。そんな使い方しかしてません😅

SONiVOX Wobble についての注意事項

大本の音源部はメーカープリセット固定で、フィルターLFOその他をシーケンサーやテンポシンクのエフェクトで彩る仕組みです。ゼロから作れるシンセタイプのHybrid3とは別のタイプですね。

🔗 SONiVOX公式のWobbleアップデータ・ダウンロードページへのリンク ※2020-06現在では、AKAI公式配布のとバージョンが同じ「Wooble 2.3」なので今は入れる必要なし。将来はもしかすると確認したほうが良いかもしれないので念のためリンク。

参考値:使用メモリ 300MB以上~読み込んだサンプルに依存 CPU使用率0.7-7%@PassMarkベンチ2300のPCで計測。

音色的に単音での出番が多そうですが、単音だとCPU使用率1%以下で軽かったです。

SONiVOX_Wobble

SONiVOX_Wobble の操作画面

インストール先を指定するのを忘れないように気を付けるだけで特に何もありません。いちおう下記に示します。

道なりにインストールしてしまうと、下図のようなフォルダーに入れられて、手持ちのDAWへ後からパスを通さなければ認識されなくなります。これは煩わしいです。

C:\Program Files (x86)\SONiVOX\VST\SONiVOX

デフォルトでは C:\Program Files (x86)\SONiVOX\VST になっている図 ↑

したがって、面倒を避けるためには Browse ボタンを押して、インストール先に一般的なVSTで使われるフォルダを指定します。↓

<span style="font-weight: 400;">よく使われるパスのどれかへ変更</span><br /> <span style="font-weight: 400;">C:\Program Files\Steinberg\VSTPlugins</span><br /> <span style="font-weight: 400;">C:\Program Files\VstPlugins</span><br /> <span style="font-weight: 400;">C:\Program Files (x86)\Steinberg\VstPlugins</span>

よく使われるパスのどれかへ変更した図 ↑
C:\Program Files\Steinberg\VSTPlugins
C:\Program Files\VstPlugins
C:\Program Files (x86)\Steinberg\VstPlugins

次に、データを置くフォルダの場所を聞かれますが、自動的にサブフォルダが作られるのに画面上では明示されないので要注意です。

SONiVOX-Wobble2のインストール時にデータフォルダを指定

SONiVOX-Wobble2のインストール時にデータフォルダを指定 ↑

上図では Documents フォルダを指定していますが、その下に \SONiVOX\Wobble フォルダが自動で作成されます。

整理するつもりで自分でSONiVOXフォルダを作ったりすると、無駄にサブフォルダが出来て階層が深くなってしまいます。ちょっと不親切な表示だなと感じました。

※ 余談ですが、自前のWAVファイルが読み込めないか探したものの、その方法は私には見つけられませんでした。プリセットに限定されるようです。

※ プリセットに使用されているWAVファイルを読み込もうとしたら、拡張子は.wavなのにどのプレイヤーやDAWでも再生できませんでした。

 


MPK mini play を右から見た図

MPK mini play を右から見た図

分解して鍵盤のでっぱりにヤスリをかけました

指先を立てずにまっすぐ棒状にして押したときに、隣の鍵盤の下側にカリッと引っかかった感じが不快なので、紙ヤスリ(サンドペーパー)でなだらかにしました。

分解しなくてもできなくはないですが、バラバラにしてからヤスリ掛けするほうが早くて安全だと思います。

底ブタを外します

MPK Mini Play の底面のネジの位置の図

MPK Mini Play の底面のネジの位置の図 ↑

鍵盤をバラバラにします

鍵盤を固定している9本のネジの位置

鍵盤を固定している9本のネジの位置の図 ↑

MPK Mini Playの底ブタを外した図

MPK Mini Playの黒鍵盤も外した図 ↑

予想はしてましたがチープな構造です。合理的と言うべきか(笑)

MPK Mini Playのセンサーをめくった図

MPK Mini Playのセンサーをめくった図 ↑

センサーはフニャフニャしてめくれやすいので、組み立て時にはきちんとハマっているか注意。

鍵盤のでっぱりにヤスリをかけた後の完成図

紙やすりで角を落として丸めました

紙やすりで角を落として丸めました ↑

100番くらいの粗いサンドペーパーで角をゴシゴシしてから、600番とか1000番で仕上げます。

その際に、隣にぶつからないように互い違いにずらしたり広げたりしちゃうわけですが、プラスチックの曲げの限界を超えて戻らなくなったりしないように、くれぐれもご注意ください。

作業時間としては30分もかからず終われると思います。

これで、指が挟まってもスルッと抜けます。

たったこれだけの違いで、製品の質というか格がワンランク上がった感じになるものですね。

指スティック奏法(?)で打鍵すると、しょっちゅう隣の鍵盤に指がひっかかって不快だったのですが、キー底面の角を丸めたことでスルッと抜けて、かなり操作感が向上しました。

売値が何円か上がってもメーカー側で処理すれば原価以上に価値が上がるのになぁと思ったり…

一応、アマゾンのアフィリンクなんぞを貼っておきます

その他のどうでもいい話

なんだか異様に長い記事になりましたが、それもこれもネット上にロクな情報が無く、ストレスからつい力が入ってしまったからです。

EZ-EG光るギターとMPK Mini Play と中古パソコンの値段を全部合わせても50K円以下!
昔のハード・シンセサイザー1台の半分の価格にすら満たないんですよ?
今の時代に音楽をやれる若者ヤングがうらやましいですわー。(ひがみ)

購入したのは10日前ですが、時間の都合であまり触れてなくて、やっと一通りの機能を触り終えたかなという状態です。

CCコントロールチェンジをツマミで操作できるものがあれば十二分なので、壊れるまで金輪際、MIDIキーボードコントローラーを買うことはないでしょう。

いて私に足りない道具をげるとオーディオインターフェースですが、生録しない現状だと無くても何とかなります。

持ち物は極力増やさない。これ重要なのです。なので MPK mini play も名前に mini が付く通り、ちっちゃいからこそ対象となったのであります。

さりとて、荷物が増えたことにはちがいないので、
そのうち、どうしてこうなったのか反省会(?)を開きたいと思います。